インドのアライバルビザをコロナの影響で拒否された話

インド入国で拒否 一人旅

2019年の年末に、中国武漢市で確認された新型コロナウイルス(以下コロナ)は、今や世界中に拡大しています。感染を抑えるために、一部の国や地域からの渡航者を入国拒否したり、入国制限をかける国も増えてきました。

本記事では、そんなコロナの影響で、インドへの入国を拒否された僕の体験とその後の対応について書いています。同じように入国拒否されたり、不安に思ったりされている方のお役に立てれば幸いです。



そもそもインドのアライバルビザとは?

インドに入国する際は、その目的が何であれ、事前にビザを取得しなければいけません。ビザの種類には、レギュラービザ、e-VISA、そしてアライバルビザの3種類があります。

今回はレギュラービザとe-Visaの説明は割愛し、アライバルビザのみ説明します。各ビザについて詳しく知りたい方はこちらの記事がオススメです。

アライバルビザは2017年4月から始まった制度で、事前に小難しい書類などを用意する必要はありません。インドの空港で直接ビザが申請できる便利な制度で、現在、日本と韓国のパスポート所有者のみ適用されています。

◾️アライバルビザ申請条件は以下の通り

        • ✔︎観光やビジネスが目的で、滞在期間が60日以内
        • ✔︎パスポートの有効期限が6ヶ月以上あること
        • ✔︎十分にお金があることの証明として帰国便のチケット (滞在費が賄えることを証明する場合もある)
        • ✔︎申請書と入国カードの提出 (どちらもインドの空港で入手できます)
        • ✔︎申請代金2,000ルピー (約3,000円) 円や他の外貨、クレジットカードでも支払い可能

また、アライバルビザが申請できる空港は、デリー、ムンバイ、チェンナイ、コルカタ、バンガロール、ハイデラバードの6つに限られます。

インド大使館より引用

コロナの影響でアライバルビザが中止

上記でアライバルビザについて説明しましたが、コロナの拡大防止のためインド政府は2020年2月27日に、日本人・韓国人向けのアライバルビザとe-Visaの発給を一時中止することを発表しました。

また、インドへの入国制限措置も行われていて、以下の条件が追加されています。

◾️インドへの入国制限措置

      • ✔︎日本と韓国パスポート所有者のアライバルビザを中止
      • ✔︎日本、韓国、イラン、イタリア国籍の人はe-Visaが申請できなくなった
      •  (既に発給済みのe-Visaは有効)
      • ✔︎1月15日以降に中国 (香港、マカオ、台湾は含まない) へ渡航した外国人のインド入国を禁止

在日インド大使館や領事館で直接申請するレギュラービザも、特別な事情がない限り受理されないそうなので、インドへ行くことが非常に難しくなっています。

インドの空港で入国拒否にあう

僕は、インドでアライバルビザが中止された2月27日に、タイのバンコクを旅していました。

皮肉にも1日後の28日に、バンコクのスワンナプーム空港からデリーのインディラ・ガンディ空港へ行くフライトに搭乗しました(笑)

後で成田空港で働いている友人に聞いた所、日本からインドへ行くフライトは、インドのビザ中止の旨を乗客に伝えて搭乗をキャンセルしていたそうです。しかしバンコクでは恐らくアライバルビザの存在が知られていなかったのか、バックパックを預けて普通に搭乗できました。ただ、帰りの航空券 (インド→日本) は見せるように言われました。そして僕はビザ中止を知らずにインドへと飛び立ちます。

インディラ・ガンディ空港へ到着しました。この時点では入国は完了していないので、まずはビザ申請カウンターでビザを取得してから入国する必要があります。

e-Visaとアライバルビザのカウンターは隣り合っていますが、アライバルビザは使う人の母数が少ないためかスタッフがいないことが多いようです。僕の時も当然いませんでした。中止されているのですから(笑)

パスポートと入国カード、申請書をe-Visaのカウンターに提出してアライバルビザを申請したい旨を伝えました。するとカウンターのスタッフから「政府の新方針を知らないのですか?」と言われます。「知らない」と答えると、こう言われました。

「アライバルビザは昨日、中止されました。あなたは入国できません。」

入国拒否された後の対応

状況が状況だったのでコロナの影響でインドに入国できないのは、そんなに驚くことではありませんでした。問題は日本へ送還されるまでです。

インドに入国できていない僕は
①預けたバックパックの受け取り
②通貨の両替
が出来ませんでした。

スタッフによると、今から日本へ帰るフライトを予約したら、その飛行機に僕のバックパックを移してくれる、とのことでした。なのでwifiを借りて成田行きのフライトを予約しました。しかし、その後も問題続きでした。

 

入国していない人の荷物を運搬するのに米ドルが必要

どうやら入国できていない僕のバックパックを、検査に通して、僕が乗る飛行機に運搬するのに、荷物の規定か何かで40米ドル (約4,200円) かかるそうなのです。それは全然いいんですが、何故かクレジットカードの使用は不可で、米ドルを現金で払わなければいけないとのこと。

僕は日本円とバーツしか持ち合わせていなかったし、入国していないので両替カウンターもありません。僕の代わりにスタッフが両替所に行き、僕の日本円を米ドルに両替するように頼みましたがダメでした。

そうしているうちに搭乗時間は迫っています。僕にとって最悪なのは、この飛行機に乗れないことでした。仕方ないのでそのとき持っていた1万円札を荷物手数料として渡すしかなくなり、荷物の料金問題も解決?しました。お釣りはレートの関係と、もう僕の搭乗時間がギリギリだったのでありません。もしかして詐欺だったのではないかと思いますが、今となってはわかりません(笑)

 

搭乗中、パスポートと搭乗券は所持できない

航空費の関係で、バンコク経由のフライトを予約しました。

デリーからバンコク、バンコクから成田と、乗り換えがあったのですが、どちらのフライトでもパスポートと航空券は所持させてもらえず、航空会社のスタッフによって管理されます。

これは入国拒否にあった僕が、無事に母国へ送還されたことを確認するためだと説明されました。僕のパスポートと航空券は重要書類として成田に着くまで厳重な封筒に入れられていました(笑)

そうして無事に日本まで帰ることが出来ました。

 

コロナの終息が未だに見えない中、ますます多くの国が入国拒否や入国制限を強めています。日本も韓国と中国からの入国規制を発表しましたね。多くの人が精神的にも経済的にも圧迫されているこの事態が、一刻も早く収まることを願うばかりです。

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